-KENKOUDO-
更年期障害について
更年期障害の主な原因は女性ホルモン(エストロゲン)がゆらぎながら低下していくことですが、その上に加齢などの身体的因子、成育歴やご本人の性格などの心理的因子、職場や家庭における人間関係などの社会的因子が複合的に関係することで発症すると考えられているようです。自覚症状として「ほてり、のぼせ、ホットフラッシュ、発汗、動悸、頭痛、肩こり、めまい、イライラ、気分の落ち込み、不眠等」があり、他の病気を伴わず日常生活に支障をきたすものを言いますが、 特に検査をしても異常がない場合が多く、家族に理解してもらえず、一人で苦しんでいる方が多いと思います。漢方ではその方の症状や体質に合わせ根本的に改善して行きます。 更年期の症状は、強く現れる方、軽く過ごせる方があります。 強く現れる方には下記のタイプの方が多い様です。
一般的に漢方では、更年期障害の方の不定愁訴を発生させてしまう根本的な原因は、全身的な潤い物質が不足することにより、ホルモン物質の代謝が
低下することが原因であるとし、治療として身体に潤いを与え、バランスを整える事を基本にします。私はこの潤い物質が不足している原因を一歩掘り下げて、
単に年齢からだけではなく、身体の冷え(陽気の不足 )により、身体に必要な物質の生産が更
に低下し、代謝も低下して身体に不必要な物質の蓄積が、悪化に追い打ちをかけていると考えています。
例えばですが、更年期障害ホットフラッシュやめまいのある方に、冷えを解消しようとして、単に身体を温めてしまうと
身体の温度も上昇し、ホットフラッシュやめまいが強くなり、悪化してしまう事もありますが、身体深部を温めながら、
上半身の不要な熱を逃がすテクニックを身につければ、ホットフラッシュやめまいを鎮めると共に、根本的な治療になると考え、
中国の上海中医薬大学の教えを基礎に、火神派といわれている中国の漢方学術流派に学びました。
そして火神派といわれている中国の漢方学術流派ではさらに一歩進めて考え、更年期障害の不定愁訴を発症し易い体質になってしまったのは、
年齢による潤い物質やエストロゲンの不足、生まれ持った体質の影響がありますが、飲食物の温度や環境で身体を冷やしてし
まった事にもあると考えます。
日本人も世界の人々も誤った生活習慣、生冷油膩の多飲食、エアコン等による空調等で身体深部を冷やし易い状況下にあります。
更年期障害の方はホットフラッシュ等のほてりで熱感を感じやすく、身体深部の冷えを見逃してしまい易くなりますが、
しっかりと身体深部の冷えを「体質や各個人の状態に合わせて」改善させてあげることが、本当の意味での根本的な治療につながると考えております。
私は石切神社参道(大阪府と奈良県の県境)で 20年間漢方修行をしてきました。
石切神社は「病を治す神様」で有名であり、日本全国から 各種疾患の患者様が数多く来られ、ご縁をいただき、複雑化し長期化した
難治性の病に苦しむ方々に対応させていただき、多くの方々のお役に立てる事ができました。お気軽にご相談してくださいね。
50代女性
ご友人の紹介で来店いただきました。
症状を伺うと、頭痛、疲れ目、頭のふらつき、肩の凝り、手足の先が冷える、寝付きが悪く眠りが浅い、イライラ感と気分の落ち込み、根気がなく疲れやすい、特に季節の変わり目に体調がすぐれない、など更年期障害特有の訴えをされていました。
ウオーキングや、食生活の重要性をお話させていただき、主に自律神経、身体のバランスを整える漢方薬をおすすめしました。15日ごとにその時の症状を伺いながら漢方薬を処方。3ヶ月間の服用で、頭痛、頭のふらつき、疲れやすいなどはかなり改善されました。気分の落ち込み、眠りが浅い等の不安定な部分があり、さらに良くなって頂くために、植物性の漢方薬に少し動物性の漢方薬である鹿茸を加えてかなり改善されました。その後服用量を減らして現在も継続中ですが、更年期症状以外にも美容効果も感じられています。